朝日新聞 備前焼 高齢者・介護・自助用食器記事




備前市伊部で備前焼販売店「衆楽館」を営む武用(ぶ・よう)健さん(41)が、 高齢者や介護されている人が使いやすい備前焼6種40点を考案し、17日、初の窯出しをした。 高齢者らの食器は樹脂製になりがちだが、一つぐらいは本物を使ってほしい、との思いもある。

 武用さんは昨冬、今冬と続けてスキーで転倒、鎖骨を折った。治療中、思うように手に力が入らず、 普通に持ったつもりの大切なコーヒーカップを床に落として割り、力が弱っていく高齢者らの気持ちに初めて思いが及んだという。コップ、食器にも多用される備前焼が、弱者に対応した形ではほとんどつくられていないとも気付いた。

 既製の介護用品やインターネットで約1年研究し、「ええじゃろう」と名付けたシリーズを考案。 カップは、親指以外の指4本がすべて入る取っ手をつけてしっかり握れるようにし、 取っ手の上を親指で押さえて持てるようにした=写真。皿は一方に壁をつくってこぼれにくくし、 スプーンで食べやすいようにした。底にも滑るのを防ぐゴムシートを張った。

 武用さんは「丁寧な造りと焼きを心掛け、一個3千円から5千円にしたい」と話す。


ホームページへ


お問い合わせ

(有)備前 メディアネット(衆楽館)
岡山県備前市伊部597
TEL 0869-63-1019(担当 武用 健)
FAX 0869-63-9107
E-mail:webmaster@culture.co.jp